2020年4月 頭蓋内の脳脊髄液の反復性の動きとそれによる壁面ずり応力を4D flow MRIで計測し、特発性正常圧水頭症(iNPH)とアルツハイマー型認知症(AD)を合併したiNPH, さらに同年代の健常者の3群間の違いを検証した論文が、European Radiology 掲載れました。2019年に国際MRI学会、国際水頭症学会、日本脳神経外科学会総会などで発表してきた内容です。

Cerebrospinal fluid dynamics in idiopathic normal pressure hydrocephalus on four-dimensional flow imaging.

本論文で、iNPHでは、同年代の健常者と比較して、脳室とくも膜下腔を繋ぐマジェンディ孔が広がっており、これにより大孔部を中心とする心拍に同期した脳脊髄液の反復性の動きが脳室内にも伝播すること考えました。さらに、脳脊髄液の反復性の動きが通路の狭い中脳水道内を通過すると壁面ずり応力(Oscillatory Shear Stress)が著明に増加し、中脳水道の拡張が起こり、さらに上位の第三脳室、側脳室へと流量増加➡壁面ずり応力増加➡容積拡大が起こると考えました。

 

 

2019年11月 特発性正常圧水頭症(iNPH)の脳室とくも膜下腔の体積と形状のVPシャント術後の経時的変化を示した論文が、Scientific Reports に掲載されました。

Longitudinal morphological changes during recovery from brain deformation due to idiopathic normal pressure hydrocephalus after ventriculoperitoneal shunt surgery

iNPHの脳室とくも膜下腔はDESHと呼ばれる特徴的な髄液分布を呈しますが、VPシャント術後にどのように変化するかについてはあまり分かっていませんでした。そこで、3DMRIとVINCENT 3Dワークステーションを使って、術後早期(1ヶ月以内)、術後中期(1ヶ月~1年以内)、術後晩期(1年以上)の3群に分けて、術前からの体積変化率を検証しました。

iNPHでは、脳室拡大の指標であるEvans indexはシャント術後ほとんど変化を認めませんが、3Dで観察すると脳室とシルビウス裂・脳底槽の縮小と円蓋部くも膜下腔の拡大は術後1年以上まで継続しており、この変化を捉えることが術後のシャント効果の確認に重要であると考えています。

 

2019年11月 スイスのヌーシャテルで開催されたCODMAN Hydrocephalus Education "Still changing the cure"に

招聘して頂き、水頭症に興味のあるヨーロッパの脳神経外科の先生を対象に、iNPHの歩行障害と画像診断について講演させて頂きました。iNPHのOpinion leaderである著明な先生方と並んで講演させて頂く機会は、これまでにない大変素晴らしい経験でした。

また、iNPHの診療に対する認識が、日本とヨーロッパで共有できたことに、感銘を受けました。

 

2019年10月 大阪国際会議場で開催された日本脳神経外科学会第78回学術総会のシンポジウム「Glymphatic system:水頭症から認知症へ:Post bulk-flowの髄液循環を議論する」で、

『正常圧水頭症の髄液動態~4D flow MRIによる観察』の発表が、優秀演題賞に選ばれました。

審査員の先生方、ありがとうございました。

4D flow MRIは、これからもっと発展していく技術の一つとして注目しています。

 

2019年9月 カナダのバンクーバーで開催された国際水頭症学会 Hydrocephalus 2019 Meetingに参加し、口演発表してきました。

毎年、この会で海外の友人らと会えるのが、楽しみです。

 

バンクーバーも、自然に囲まれた美しい都会でした。この湖の畔で、野生のビーバーに出会いました。他にも、街でリス、スカンク、鹿に出会いました。

 

 

2019年5月 カナダのモントリオールで開催されたISMRM 27th Annual Meetingで、Neurofluids & Brain Lymphatics: From Bench to MRIというEducational Sessionに招聘され、講演させて頂きました。

世界中からMRIの研究者が集い、多くの新知見が発表され、活発な議論がなされる、素晴らしい会でした。

 

モントリオールは、森と川に囲まれた美しい都会でした。食事も美味しかった。

 

 

2019年3月 Journal of the Neurological Sciencesに、昨年The LANCET Summitで発表した内容が論文掲載されました。

Location-specific characteristics of perivascular spaces as the brain’s interstitial fluid drainage system.

脳内の血管周囲腔perivascular space (PVS)は、basal ganglia周囲のBG-PVSとcentrum semiovale周囲のCSO-PVSに分けて考えられます。

脳ドックを受けた60歳以上の健常者では、BG-PVSと比較して、CSO-PVSはずっと高い頻度で観察されます。しかし、深部白質病変(Deep white matter hyperintensity)を多く認める人では、CSO-PVSが観察される頻度は有意に低く、逆にBG-PVSが観察される頻度は有意に高いことが分かりました。
従来、CSO-PVSはBG-PVSと同様に動脈硬化による動脈周囲腔が拡大した所見と考えられてきましたが、深部白質病変との関係は真逆でした。この結果から、CSO-PVSは健常の加齢性変化として脳体積が減少し、白質線維の間隙でもあるPVSが開いて脳内の水(interstitial fluid)が良く見えるようになったのがCSO-PVSであり、見えないことが病的な状態なのではないかという仮説を立てました。

 

2018年11月 スペインのバルセロナで開催されたThe LANCET Summitに参加し、ポスター発表してきました。

 

早朝、Sant Pau病院からSagrada Familiaへとまっすぐに続くGaudíの道を歩きました。

朝日を浴びて光輝くSagrada Familiaは、壮大で圧倒されました。新旧二つの顔を併せ持ち、今なお作り続けられる教会は、まるで生きているようでした。

 

2018年10月 イタリアのボローニャで開催された国際水頭症学会 Hydrocephalus 2018 Meetingに参加し、口演発表してきました。

 

学会は、1245年頃に立てられたRe Enzo王宮で 開催されました。

中世のイタリア王国時代を感じる町並みは美しく、本当に素晴らしかった。

世界最古の大学として知られるボローニャ大学の 解剖教室と世界最古の解剖台も見学した。

 イタリア人の優しさと寛容さに触れ、ますますイタリアが好きになりました。

 

2018年9月 シンガポールの親しい脳外科医に招待され、National Neuroscience Institute主催によるThe symposium on Approaches to Hydrocephalus and Brain Injuryの会で、

1. 脳脊髄液のSegmentationの方法と体積解析、2. Operative Neurosurgeryに掲載された術前シミュレーションの方法、

3. iPnone App.『Hacaro series iTUG』の開発経緯と使用方法、

と3つの講演させて頂きました。

 

シンガポールは洗練された大都会でした。

マレー、中国、インド系民族に加えて、イギリスの植民地支配の名残や、新しい海外からの移住者の混在する文化に触れ、勢いを感じました。

 

2018年8月 水頭症に対する後角穿刺による脳室-腹腔シャント(V-P shunt)術で、術前シミュレーションが有用とする論文が、Operative Neurosurgeryのオンライン版に掲載されました。

Utility of Preoperative Simulation for Ventricular Catheter Placement via a Parieto-occipital Approach in Normal-pressure Hydrocephalus.

脳室-腹腔シャント(V-P shunt)術は、昔から脳神経外科で行われている手術です。

恐らく脳神経外科医であれば誰もが行ったことのある手術ですが、正しくシャントバルブシステムが設置されていないと、うまく働かない(シャント機能不全)リスクがあります。

特に、最適な位置に脳室カテーテルを留置することが重要ですが、そのためには術前にコンピューター上で最適な位置と穿刺方向を定めてから手術を行うことが、手術精度向上、手術時間短縮、整容性の向上などに有用であることを紹介した論文です。

 

2018年7月 American Journal of NeuroradiologyNews Digestで、2015年に発表した下記の論文を取り上げて頂き、インタビューを受けました。

(インタビューの詳細:http://ajnrdigest.org/3691-2/

Optimal Diagnostic Indices for Idiopathic Normal Pressure Hydrocephalus Based on the 3D Quantitative Volumetric Analysis for the Cerebral Ventricle and Subarachnoid Space

米国でもNPHに対する理解が少しずつ高まってきているようです。

 

2018年5月 iPhoneアプリ『SENIOR Quality』を用いてTUGの運動解析を行ったところ、前後、上下、左右の3方向への立体的な加速度の95%信頼楕円体体積が最も運動能力の評価に重要であることを発見しました。そこで、TUGの秒数と3方向への加速度の95%信頼楕円体体積の両者を組み合わせた『iTUGスコア』を確立した論文が、Aging and Diseaseのオンライン版に掲載されました。

Quantitative evaluation of gait disturbance on an instrumented timed up-and-go test

さらに、『SENIOR Quality』を開発された株式会社 デジタル・スタンダード様により『iTUGスコア』が自動算出されるアプリ 『Hacaroシリーズ iTUG』を新たに開発して頂きました。
TUGは高齢者の転倒リスク評価としてもすでに使用されており、今後、入院・入所時の転倒リスク評価として、介護サービスのリハビリ効果を観察するツールとして、、国際標準尺度となることを期待しています。

 

2018年3月 台湾の台北国際コンベンションセンターで開催されたThe World Congress of Neuroradiology (XXI Symposium Neuroradiologicumに招待され、正常圧水頭症について講演させて頂きました。

 

台北は大都会で、若者であふれ、とても活気があり、ご飯もおいしく、本当に良い街でした。

ただ、街中にはマスクをつけている人が多く、日本人以上に大気汚染に神経質になっているみたいでした。

 

2017年11月 成人発症の先天性正常圧水頭症(adult-onset cNPH)は、症状はiNPHに似ているけれども、進行程度と治療効果は異なるので、特発性正常圧水頭症(iNPH)や続発性正常圧水頭症(sNPH)とは別の疾患分類に区別して考えた方が良いと提言した論文が、Frontiers in Neurologyに掲載されました。

Fluid distribution pattern in adult-onset congenital, idiopathic and secondary normal-pressure hydrocephalus: Implications for clinical care.

いまも『脳室が大きい人=水頭症』と考えてしまっている医者は専門家の中にも多いのですが、実はiNPHでは脳室が大きいことは必須ではなく、DESHが最も重要な画像所見です。

に、脳室が非常に大きい人は、adult-onset cNPHで、iNPHではない可能性が高いと考えられます。

この提言によって、iNPHを見落とされることが少なくなると期待しています。

 

2017年9月23日~25日 神戸国際会議場で開催された国際水頭症学会 Ninth Meeting of the International Society for Hydrocephalus and Cerebrospinal Fluid Disorders (Hydrocephalus 2017)で、森悦朗会長の学会運営を有志の先生方と一緒にサポートさせて頂きました。

世界各地から200人以上の水頭症専門家が集まり、熱いディスカッションが続き、最先端の研究内容を網羅できました。

また、世界中の沢山の先生方と話をする機会に恵まれ、多くの友人が出来ました。

 

私は、今年から始めたiPhone application, Senior Quality(デジタル・スタンダード)を利用した新しい歩行テストの成果を報告し、海外の先生方にも大変、興味を持って頂きました。

これから、さらに発展させていきます。

 

 

2017年5月14日 横浜国際会議場(パシフィコ横浜)で開催された日本脳神経外科コングレス総会の中で、特別企画「脳神経外科診療のトピックス」というセッションで、髄液動態と正常圧水頭症』というタイトルで口演させて頂きました。

 

2017年4月  Stroke2016で発表した内容について、『脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血後の続発性正常圧水頭症併発リスク』というタイトルで脳卒中の外科に総説が掲載されました。

本論文で、これまで報告されている20論文 17042人のデータを検証して、くも膜下出血後の続発性正常圧水頭症は、クリッピング術よりもコイル塞栓術の方が併発しにくいということを証明しました。

 

2017年4月  SINPHONI (Study of Idiopathic Normal Pressure Hydrocephalus on Neurological Improvement)とSINPHONI-2の研究で、タップテスト(髄液排除試験)とシャント手術後の改善度をTUG (Timed 'Up and Go' test)で客観的に評価した論文が、Neurology: Clinical Practiceに掲載されました。
Timed up and go test at tap test and shunt surgery in idiopathic normal pressure hydrocephalus
本論文で、TUGは特発性正常圧水頭症のタップテスト前後の歩行評価だけではなく、シャント術後の評価にも有用であることを証明し、その基準としてTUGの5秒短縮、10秒短縮が有用という結論に至りました。

 

2017年3月 大阪国際会議場で開催されたStroke2017で、『健常者における大脳深部白質病変とVirchow-Robin腔の拡大と脳微小出血の関係性』と『くも膜下出血後の続発性正常圧水頭症の成因』というタイトルで口演発表してきました。

 

 

2017年2月 タイ、バンコクの脳神経外科学会The Annual Scientific Meeting of The Royal College of Neurological Surgeonsで、特発性正常圧水頭症の検査・治療法について講演させて頂きました。

 

その会の最初に、タイで新たに脳神経外科専門医となる先生方の授与式が行われておりました。専門医数は日本の20分の1くらいでしたが、とても活気がありました。

 

タイの第一線で活躍されている脳神経外科医と話をして、医療保険制度が異なる国の医療事情を知り、改めて我が国の医療制度の手厚さを感じました。

 

 

2016年12月 特発性正常圧水頭症(iNPH)と続発性正常圧水頭症(sNPH)の脳室と脳槽の体積と形状を比較し、さらにそれぞれの髄液分布の理由について考察した論文が、Scientific Reports に掲載されました。

Choroidal fissure acts as an overflow device in cerebrospinal fluid drainage: morphological comparison between idiopathic and secondary normal-pressure hydrocephalus

iNPHは頭蓋内脳脊髄液が著しく増加しており、側脳室と脳底槽の間で新たな脳脊髄液の交通路が開いることを証明し、側脳室と脳底槽が直接つながることで特徴的なDESHと呼ばれる脳脊髄液の分布となっていると考えました。一方、sNPHでは脳底槽が広範囲に閉塞することで脳室が拡大して、水頭症を来していることを証明しました。

 

 

2016年10月 イギリス ロンドンで開催された

The LANCET Neurology Conference 2016に参加し、ポスター発表してきました。

 

その時に、Baker StreetにあるSherlock Holmes Museumに行ってきました。

Sherlock Holmesの盟友だったDr. John H. Watsonの部屋で、123年前のThe LANCETが置かれているのを見つけて、今回このような伝統のある雑誌の学会に招待して頂いたことを嬉しく思いました。

 

 

 

 

 

2016年10月 コロンビアのカルタヘナで開催された国際水頭症学会 Hydrocephalus 2016に参加し、口演発表してきました。

 

カルタヘナは、日本から遠く離れたカリブ海に面した港町で、町全体が世界遺産に登録されています。

17世紀にスペイン帝国が、金、銀、エメラルドをこの港町に集めたことから、カリブの海賊たちの標的となり、海岸沿いに要塞が築かれたそうです。また、南米北部の奴隷貿易の中心地であったことから、今もアフリカ系黒人が多く住んでいます。

17~18世紀のスペイン風の建築や教会などが現存しており、カラフルで、とても美しい町並みでした。

2016年7月 SINPHONI-2 (Study of Idiopathic Normal Pressure Hydrocephalus on Neurological Improvement-2) 研究で、症状の重症度とシャント手術後の改善度、タップテストによる改善度の予測に関する論文が、Journal of Neurosurgery掲載れました。

Disability risk or unimproved symptoms following shunt surgery in patients with idiopathic normal-pressure hydrocephalus: post hoc analysis of SINPHONI-2.

特発性正常圧水頭症に特徴的な歩行障害や認知障害などの症状が軽い患者と重い患者では、どちらも一段階の症状改善であった。つまり、シャント手術によって全ての症状が治るのではなく、症状が非常に重い患者では、シャント手術を行ったとしても比較的重い症状が残存し、日常生活に不便を感じなくなるほどまでの治療効果を得ることは難しく、症状が重症化してしまう前にシャント手術を行った方が良いという結果でした。
また、タップテスト(髄液排除試験)で症状に改善が認められた患者ほど、シャント手術後に症状が改善している可能性が高いことも確認され、タップテストは治療効果予測に有用であるという事を証明しました。

 

2016年7月 特発性正常圧水頭症(iNPH)とアルツハイマー型認知症(AD)、両者の合併症例における頭蓋内髄液量の差異と、髄液分布の特徴についてまとめた論文が、American Journal of Neuroradiology 掲載れました。

Comparison of CSF Distribution between Idiopathic Normal Pressure Hydrocephalus and Alzheimer Disease.

本論文で、アルツハイマー型認知症と比較して、特発性正常圧水頭症では、頭蓋内の脳脊髄液総量には差がないこと、円蓋部脳槽の体積縮小とそれに伴う脳実質の圧迫が顕著であること、側脳室拡大に伴う脳実質の圧迫の程度は、前方と後方ではほぼ同程度であることを証明しました。

 

American Journal of Neuroradiology の公式Blog AJNR blogAJNR Artというコーナーで、SYNAPSE VINCENT workstationで作成した健常脳の3D画像が掲載されました。http://www.ajnrblog.org/ajnrart/

2016年の5月の絵で、タイトルは、『3D View of the Intracranial CSF Space in the Normal Brain 』です。
是非、御覧下さい。

 

2016年2月SINPHONI-2 (Study of Idiopathic Normal Pressure Hydrocephalus on Neurological Improvement-2)  研究で、タップテストに関する論文が、Acta Neurologica Scandinavica掲載れました。

Disease duration: the key to accurate CSF tap-test in iNPH.

特発性正常圧水頭症では、シャント手術を行う前にタップテスト(髄液排除試験)を行い、診断をより確かなものとし、シャント手術の効果を予測しています。しかしながら、タップテストでは症状があまり改善しなくても、シャント手術で治療効果が得られる場合があることが知られておりましたが、その理由は分かりませんでした。

本論文で、症状が現れてから1年以内にタップテストを行った場合には、シャント手術後の効果を十分に予測できていましたが、1年以上経過してからタップテストを行った場合には、シャント術後の効果予測とは合わないことを証明しました。

 

2015年12月 新たに"z-Evans Index"を提唱した論文が、 American Journal of Neuroradiology に掲載されました。

Optimal Diagnostic Indices for Idiopathic Normal Pressure Hydrocephalus Based on the 3D Quantitative Volumetric Analysis for the Cerebral Ventricle and Subarachnoid Space

3テスラMRIの3D-Sampling Perfection with the Application of optimized Contrast using the variable flip-angle Evolution (SPACE) という撮像法で、脳室と脳槽内の体積解析研究を行っております。特発性正常圧水頭症(iNPH)では、Z軸(体軸に対して垂直方向)の頭頂方向に脳室が拡大しており、頭頂部の髄液が減少していることが特徴的であることを証明し、新たに"z-Evans Index"と定義しました。

 

2015年12月 Stroke2015で発表した内容が、Journal of Neurosurgeryに掲載されました。に掲載されました。

Aneurysm location and clipping versus coiling for development of secondary normal-pressure hydrocephalus after aneurysmal subarachnoid hemorrhage: Japanese Stroke DataBank

くも膜下出血後のsNPH併発リスクとして、従来から報告されている年齢、重症くも膜下出血、急性水頭症の合併の因子で有意であることをを確認しました。さらに、前交通動脈瘤もしくは前大脳動脈瘤の破裂によるくも膜下出血は、中大脳動脈瘤破裂と比較して、有意にsNPHの頻度が高いことが明らかとなりました。
また、開頭クリッピング術は、動脈瘤コイル塞栓術単独治療と比較して、有意にsNPHの頻度が高いことが明らかとなりました。

 

 

2015年3月 広島で開催されたStroke2015で、『脳卒中データバンク』の大規模データを利用させて頂き、嚢状脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血後の続発性正常圧水頭症(sNPH)について解析した結果を演発表させて頂きました。

 

 

2015年6月 Phase contrast MRIを使って、AVMに関連する血流量変化を定量的に評価し、手術計画に応用した論文が、Interdisciplinary Neurosurgery: Advanced Techniques and Case Management (INAT)に掲載されました。
Perioperative Evaluation of Blood Volume Flow in High-Flow Cerebral Arteriovenous Malformation using Phase-Contrast Magnetic Resonance Angiography.

 

 

2014年10月11日に東京(新高輪プリンスホテル)で開催された日本脳神経外科学会 第73回学術総会で水頭症について、『脳室・脳槽3次元髄液定量解析に基づくiNPH診断の最適指標』というタイトルで、シンポジウム講演をさせて頂きました。


2014年8月 IMP-SPECTのrCBF定量値(mL/min/100g)を応用して、前大脳動脈、中大脳動脈、後大脳動脈の血流量 (mL/min)を測定する新たな方法を開発した論文が、Clinical Nuclear Medicineに掲載されました。

Quantitative Measurement of Blood Flow Volume in the Major Intracranial Arteries by Using 123I-Iodoamphetamine SPECT.
Yamada S, Kobayashi M, Watanabe Y, Miyake H, Oshima M.

 

2014年7月 慢性腎症、糖尿病、高血圧症、脂質異常症の4要因と部位特異的な頸動脈分岐部の壁内石灰化や大動脈弓部の石灰化と関連性に関するの論文が、Calcified Tissue International and Musculoskeletal Researchに掲載されました。

Arterial Location-Specific Calcification at the Carotid Artery and Aortic Arch for Chronic Kidney Disease, Diabetes Mellitus, Hypertension, and Dyslipidemia.

Yamada S, Oshima M, Watanabe Y, Miyake H.

 

2014年6月 3D-CTAを使った頸動脈分岐部の壁内石灰化部位と狭窄の関係についての論文が、

European Journal of Radiologyに掲載されました。

Intramural location and size of arterial calcification are associated with stenosis at carotid bifurcation. Yamada S, Oshima M, Watanabe Y, Ogata H, Hashimoto K, Miyake H.

 

2014年2月 3D-CTAを使った大動脈弓部から頸動脈までの石灰化評価についての論文が

 

2012年4月28日 博多 福岡国際会議場で開催されましたStroke2012(日本脳卒中学会総会、日本脳卒中の外科学会)で3D-CTAの研究成果を口演発表してきました。 

長くて発表では使えなかった動画 ↓↓ (Blender 2.6で作成)

 

2012年4月3日

『脳血管画像データを用いた動脈硬化リスク評価と脳卒中予防』の研究テーマで、独立行政法人 労働者健康福祉機構 「平成24年度病院機能向上のための研究」に係る特別研究費を頂けることになりました。

 

2012年4月1日

東京大学大学院情報学環・生産技術研究所専門分野:バイオ・マイクロ流体工学 大島研究室の研究員の末席に名を連ねさせて頂けることとなりました。

 

2011年5月2日

England, New Castleで開催されました国際学会

EANS Annual Meeting - 4th International ICH ConferenceでMicrobleedsについて発表してきました。

Hey Visitor!